降雪があるなど寒い地域の注文住宅建設の際は、入居後の生活についても予め考慮して設計することが大切です。最近ではオール電化による注文住宅がメインとなっているようですが、建坪が35坪程度の一般的な住宅でかかる冬場の電気代は平均して毎月5万円~6万円位です。寒冷地では冬場の暖房設備の常用が欠かせませんので、光熱費を節約することはとても難しいようです。一戸建ての住宅は、集合住宅と違い、四方が外気にさらされています。
建物が冷えるスピードもはやく、室内を暖めるためにも時間を要します。寒冷地では建物の一部だけを暖めるエアコンではなく、パネルヒーターなどの暖房設備を使用する場合が多いのですが、即暖性はなく、建物すべてをシーズン中一定の温度に保つという考え方です。注文住宅建設の際に注意したいのは熱効率をしっかり考慮した建物であるかというポイントです。例えばリビング暖房を採用した間取りでは下階の暖気が上階に逃げてしまう構造から、常に下階が暖まらないというデメリットがあります。
玄関からの冷気をシャットアウトするためには玄関前にフードを設けたり、玄関と廊下の間に扉をもうひとつ設置するなどの工夫も必要です。またパネルヒーターなどの暖房設備自体大きさは各部屋に必要なものが設置されているかも把握しておくことが大切です。自宅の室温は身体や心に思いのほか大きな影響を与えるものですから、快適な暮らしのためには快適な温度が不可欠と言っても過言ではありません。