デザインだけで選ばれがちな注文住宅の屋根

注文住宅を建てる時、時間をかけて屋根の形を考える人は少数派です。建物のデザインに大きく関係はするものの、間取りや内装のほうに気を取られてしまい、屋根までは手が回らないというのが実情です。せいぜい好きなデザイン、色にするくらいで、そのデザインが住まいに与える影響までは考えていません。しかし、屋根は建物の寿命を大きく左右するものです。

形や素材によって雨漏りのリスクも変わり、リフォームにも大きな費用がかかるところですので、建物に与える影響という観点から選んでいただきたいと思います。最近はモダンなデザインの注文住宅に人気が集まっており、軒がない、あるいは浅い屋根のデザインが目立ちます。見た目はスッキリとして近代的ですが、軒がなければ雨水が外壁に直接かかることになります。外壁は水がかかると傷みやすくなり、放っておくと腐食が進みます。

せっかくお金をかけて建てたお気に入りの注文住宅でも、寿命が短い住まいなら価値は半減します。デザインばかりにこだわらず、耐久性にも配慮すべきでしょう。素材には金属、瓦、スレートなどがあります。最近はデザイン性が高く軽い金属屋根が人気ですが、屋根材によって必要な勾配、建物の壁の量などが決められており、間取りにも影響します。

また屋根は定期的にメンテナンスが欠かせません。いくら工事費が安くても、メンテナンスにコストがかかるようでは、全体としてコストダウンはできません。コストについては長い目で見ることが重要です。

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です